Vベルトとは?

Vベルトとは、ファンベルトなどに用いられるベルトの一種で、断面が台形になっているもの。プーリーの接触面がV字型になっており、平面ベルトよりも接触面積を広くすることで伝達能力が高められています。
Vベルトは、断面がくさび状になっていますので張力が働くとVプーリーの溝に食い込んでいき、強い摩擦力が得られてスリップすることなく大きな動力を伝えることができます。また伝動能力以上の負荷に対してはスリップすることで機械の保護にもなります。一方、平ベルトに比べると厚くなるので、プーりーに巻付いた時に屈曲損失が大きくなること、変形とスリップによる発熱があります。
Vベルトは種類が多く選定には注意が必要です。

Vベルトの交換

Vベルトは、エンジン冷却用のファン・充電器(オルタネーター)・パワステなどを動かすためにエンジンの回転を伝えるベルトとして使われています。1本で全ての役割をしているもの、複数のベルトがそれぞれの機械を回転させているものがあります(FF車にはファンベルトはありません)。エンジンルームからキュルキュルという音がしたら、ベルトが緩んでいる可能性がありますのですぐに点検し、必要であれば交換しましょう。ベルトが切れてしまった場合は、それぞれが駆動させている機械が動かなくなります。普段から、水温計・ハンドルの重さ・エアコンの効きなどに注意し、水温計が上昇したり、ハンドルが急に重くなったり、エアコンの効きが急に悪くなったりしたら、Vベルトの切れが原因かもしれませんので点検してもらい、必要であれば交換しましょう。

省エネVベルト

 省エネのVベルト(三ツ星ベルトの商品名=e‐POWER)は、昨今の地球温暖化対策と省エネブームで脚光を浴びています。
ベルト伝動装置には、曲げ応力やベルトがプーリに食い込む際の損失など、さまざまなエネルギー損失があります。 省エネVベルト(e-POWER)は、ベルトの内側をコグ形状にしたので、屈曲性にすぐれ、従来のVベルトに比べて曲げによる動力損失が少なく消費電力を低減でき、省エネ効果があります。
 従来のVプーリーが使用できます。専用のプーリーに変える必要が無いので、今掛かっているベルトをe−POWERに変えるだけですみます。
 レッドラベルVベルトと同じ伝動能力がありますので、標準Vベルトに比較して約2/3の掛け本数ですみますのでコンパクト化が図れます。
 標準Vベルトと比較して最大約2倍の寿命が期待できるので、交換回数を減らせメンテナンスに掛かるコストを削減できます。

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